アメフト試合中の日大選手による危険タックルに思う

Last-modified: Sun, 21 Oct 2018 14:55:53 JST (2036d)
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 アメフトの日本大学と関西学院大学の試合において、関学大選手が、日大選手によるプレーとは直接関係のない場所での危険タックルによって全治3週間の大けがをさせられたという。 このようなラフプレーに対して、アメフトの倫理に反するとか、日大側からの正式謝罪を求めるとか言っておられるようだが、ちょっと筋が違うのではないだろうか。

 関学大側の選手がそれほどの怪我もせず、単に試合に不利だっただけだというのであれば、その程度のみで良いのかもしれない。 しかし、被害を受けた関学大の選手は、試合の流れとは直接関係のない行為で大けがを負わされたのである。 これは、傷害事件であり、警察というか司法の判断に任せるべき事案ではないだろうか。

 スポーツ界は暴力に対して甘すぎるというか、アスリートは何をしても許されるという特権意識、あるいはスポーツは特別だという閉鎖意識があるのではないだろうか。 日本相撲協会で暴力事件?での評議員会の発表についてが起きても警察沙汰にするかどうかが議論になっていたが、試合中であっても、暴力行為は暴力行為である。 政治家は知らないが、一般ビジネスマンの世界では会議中に暴力行為があり相手が大怪我をすれば、警察沙汰になる。

 実行犯単独によるものなのか、裏に指図をしている者がいるのかも、警察や検察の方に明確にしていただけば良いのではないだろうか。 日大側からの正式な謝罪は、あった方が良いと思慮するが、それだけで終わらせ、内々に済ませてしまうのは、一般社会では通用しないのではないだろうか。

 鈴木スポーツ庁長官もお忙しいとは思うが、単に「容認できない」と言うだけでなく、警察を動かすなどの具体的な行動をとられても良いのではないだろうか。 このままでは、どこかの政府の「遺憾に思う」発言と変わらないような気がしてくるが、いかがなものか。


―2018.5.14―