オーストラリアの大学教師による中国人学生への謝罪に思う

Last-modified: Sun, 21 Oct 2018 14:36:24 JST (2036d)
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 真偽のほどは定かではないが、オーストラリアの大学で、中国学生およびインターネット上での非難の拡散に対して、大学側の謝罪が多発しているそうである。 「中国人を不快にさせた」とか「中国政府の見解と異なる」などが、謝罪要求の理由だそうである。 謝罪の背景として、対象学生の中に無視できない多くの中国人学生がいることと、インターネット上での大量攻撃があるようである。

 ことが発生した場所は、中国国内ではなくオーストラリアである。 しかも、大学である。 これが事実とすれば、看過できない問題ではないだろうか。

 大学とは、教師が正しいと確信していることを講義する場所だと認識している。 明らかに事実に反しているというのであれば別だが、見解の相違の場合などで謝罪する必要があるのだろうか。 学生は、教師に対して異論を唱えたうえで、それでもどうしても不快で許せないというのであれば、講義を受けなければいいだけのことではないだろうか。 また、その大学が許せないということであれば、その大学に行かなければよいだけのことである。

 これらの多くの中国人はなぜオーストラリアの大学に通っているのだろうか。 それは、オーストラリアの大学に多くの学ぶことがあるからではないのだろうか。 オーストラリアの大学が親中国の講義をしているかを確認し、でなければ是正要求するために在学しているわけでもないだろう。 本来、中国学生はオーストラリアの国および大学に対して、学ばせていただいていることへの感謝があるべきである。 中国人の感謝の欠如が背景にあるだけのことではないだろうか。

 そして、場所が真実を求める大学である。 学問的に間違っているということで謝罪するというのなら理解できるが、「不快にさせた」ということを理由の謝罪であってはならないと思慮する。 大学の経営に中国人学生が大きく寄与しているのかもしれないが、学問の府がビジネスによって曲げられているとすれば、大きな問題である。 中国によるインターネット攻撃の怖さがあるのかもしれないが、横柄な中華思想が自由主義社会の学問分野にも浸食していることに恐怖を感じてしまう。

 数年前に、ケビン・メア氏がアメリカの大学において沖縄研修旅行予定者に対して講義した内容が不適切だったとして解任されたことがあった。 この時も、ケビン・メア氏の講義内容が本当に不適切なものだったのかの判断が曖昧なままの解任だったと記憶している。
 さしたる理由もなくすぐ謝罪するのは、日本人の悪い癖だと認識していたが、日本の悪習までもが外国に少しずつ拡散しているということであれば、これまた恐ろしいことではないだろうか。

参考