冨田尚弥氏の韓国でのカメラ窃盗事件の対応について思う
水泳選手の冨田尚弥氏がカメラ窃盗容疑で韓国の警察に略式起訴されたそうである。
そして、冨田氏は起訴から1ヶ月ほど経過したのちに冤罪(無罪)を主張し、弁護士と共に記者会見を行った。
ことの真偽については第三者に分かるはずもないが、いち個人が弁護士を伴って、間接的な形式で所属組織に対して無罪を主張しているところが、小保方晴子氏事件と類似していると感じた。
今後、日本人も個人の主権意識が強くなってきて、簡単に泣き寝入りせずに、個人が弁護士を引き連れて所属組織と戦うことが常態化してくるのだろうか。
今回も、小保方氏との共通点として感じるのは、所属組織の事なかれ主義ともいえる所属員への冷たい対応である。
仮に冨田氏が窃盗を行っていたとしても、帰国してから一度ゆっくりと冨田氏への窃盗に対する心のケアを行う必要があったのではと思慮する。
本人は、アジア大会でのメダル獲得へのプレッシャーも相当あったはずである。 日本水泳連盟が選手登録停止処分を行うことが妥当だったとしても、今後の選手育成を考えるうえで本人がどのような心境から犯行に及んだのかを聴く必要があったのではないだろうか。
同様に、デサントもたとえ契約社員とはいえ、どなたかが本人から事情を聴いて日本水泳連盟に対して改善すべき点があれば、その旨提案するなどの必要性があったのではないだろうか。
あまりにも処分を急ぎ過ぎてはいなかったか。
本人が無実を訴えたいのであれば、それが何を意味しているかの十分な説明や弁護士手配の支援など、日本水泳連盟やデサントがすべきことは各種あったと思慮する。 これを行わずに、間接的にせよ公開の場で、無実を訴える本人を非難するのはいただけない。
これでは、周りからは組織防衛のためのトカゲの尻尾切りに見えてしまう。
韓国警察が証拠映像を公開してくれれば簡単に解決する問題のような気がするが、竹島を韓国領土だと主張して国際裁判にも応じず、記録・証拠もない従軍慰安婦問題をでっちあげるようなお国柄の韓国が簡単に公開してくれるとは考えられない。
また、公開してもらえたとしても、その証拠映像等がまったく編集等改ざんがなされていないことを確認するなどの冨田氏側の各種専門家の協力が必要となってくる。
ここは是非、選手登録停止処分を行った日本水泳連盟が韓国に証拠映像の公開を求めていただきたい。
日本の新聞社のソウル支局長をむりやり起訴するような国である。 日本水泳連盟ではできないようであれば、日本の外務省に依頼して、確かな状況分析を改めて行ったのちではあるが、韓国に国民保護の立場から公開などを求めていただきたい。
ここで救われるのは、日本のマスコミ各社が、冨田氏に対して呼び捨てにすることなく、
「選手」とか「さん」とかを付けて記事にしていることである。
―2014.11.7―