小池劇場の凄さに関心させられる

Last-modified: Sun, 21 Oct 2018 14:39:11 JST (2036d)
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(2017.10.7)
 このところ毎日、「小池劇場」を楽しく拝見させていただいている。 ちょうど、9月末で多くのテレビドラマが最終回を迎え、10月から始まる新しい連続ドラマの開始前ということもあり、つなぎのスペシャルドラマとして、最高のタイミングではないかと感心している。

 「小池劇場」とは、主人公の小池百合子がたった一人で野党第一党である民進党に対して、決定的ダメージを与えるという痛快ドラマである。 民進党の衆議院立候補予定者は、「希望の党」・「立憲民主党」・無所属にと、主人公によって瞬く間に3つのグループに分断されてしまった。

 まず、「希望の党」の公認候補者には、「政策協定書」を取り交わすことによって、各候補者の資金を吸い取り、彼らの政策も骨抜きにしてしまった。 その上、ダメ押しとして、3万円という料金を取って、主人公との写真撮影をさせるという念の入りようである。 都知事とのツーショットがどのような間抜け面になっているのか今後の楽しみである。 ところで、この3万円は、本体価格か、消費税込みかは知らない。

 次に、「希望の党」の罠から逃れた「立憲民主党」の立候補者に対しては、対抗馬として「希望の党」から刺客を送り込み葬り去ろうとするようである。 あるいは、「希望の党」との同士討ちを狙っているのかもしれない。

 また、前原氏など無所属出馬の立候補者の多くは、独りでも十分に戦えるような人たちであり、本来なら各人は1議席だけでなく、何議席でも獲得するだけの力量を持った候補者たちである。 その彼らを無所属として一人ひとりに分断し、1議席のみの獲得のために必死で戦わざるを得ない状況に追い込むだけで大成功と言えるのだろう。

 メディアに対しては、毎日大きな話題を提供し、視聴率や購読数の増大に大きく寄与しているのではと推察する。 これで選挙の投票率も向上するとすれば、最高の終結と言えるだろう。
 音喜多都議たちが、本当に「希望の党」の公認を取りたかったのかどうかは知る由もないが、仮にそうだとすれば、日ごろ大切に思っている音喜多都議を、こんな「小池劇場」に巻き込むべきではないとうい主人公の暖かい配慮からだったのではないだろうか。

 主人公は、最初から都知事を100%辞めるつもりはないと言っておられるが、このような背景から言って、当然のことである。
 ときどき、見え隠れする「公明党」はどのような位置づけなのかは分からない。 あわよくば、「公明党」もついでに弱体化できないかと狙っているのかもしれない。

 「小池劇場」はどのようにして最終回を迎えるのだろうか。 これからの、党首討論の出席者とその内容、告示日の最終立候補者リスト、そして開票結果、これからも「小池劇場」には目が離せない。
 それに比べて、「幸福実現党」は何をしているのだろうか。 少しは「希望の党」を見習ってもらいたいものである。 お高く留まっているのだろうか。 無視されているだけなのだろうか。 あまりのメディアの取扱い方の違い、というか「幸福実現党」の無策ぶりにコメントもできない。

 この「小池劇場」は、主人公を演じている小池氏による自作自演なのか、他にシナリオライターがいるのかは知らないが、少なくとも主人公の演技力には驚嘆に値するものと思慮する。 これが「孫子の兵法」なのかどうかも知らないが、資金も兵力も消耗させずに敵方を攻略する様は、実に鮮やかなものである。 シナリオライターが別にいるとすれば、自民党議員か否か、現役の議員か引退した議員か、あるいは・・・・・。


―2017.10.7―