映画「マレフィセント」を鑑賞し、久しぶりに感動した

Last-modified: Tue, 01 Jan 2019 22:17:12 JST (1964d)
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 従来、一か月も経ない間に立て続けにアメリカ映画を観賞することはなかったが、今回、たまたま映画「マレフィセント」を観賞する機会があり、この映画に久しぶりに感動してしまった。 結果として、あまりにも後味の悪かった「ノア 約束の舟」の口直しになって良かった。

 これは日本人が作成したのではないかと考えたほど素晴らしい内容だった。 芸術性にはまったく関心がなく、ストーリーにのみ感動するタイプなので、以下その感動した概要を示してみる。 本映画のストーリーは既にWikipedia等で記載されているようだが、映画の著作権等への配慮もあるので、ある程度詳細をぼかして感動した概要を中心に以下記載する。

 ストーリー説明のしやすさのために、ここではオーロラ姫の生まれた国を仮に「チャイナ」と呼び、マレフィセントの国を仮に「ジャパン」と呼ぶことにする。

 「チャイナ」と「ジャパン」は永い間互いを尊重して平和に暮らしていた。 しかし、あるとき「チャイナ」の王は自国領土だけでは物足りなくなり、隣国の「ジャパン」の侵略を試みた。 「チャイナ」の侵略に対し、「ジャパン」では人望も力もあるマレフィセントが中心になってその防衛を行った。 そのため、「チャイナ」は「ジャパン」を侵略するためにはまずマレフィセントを倒す必要があると考えた。 そこで、「チャイナ」のステファンが策謀をめぐらし、マレフィセントの武器を封印することに成功し、その功績で「チャイナ」の王となった。

 自らの武器を封印されたマレフィセントは、「チャイナ」からの侵略に備えるために新たにパートナーを持った。 そのパートナーは、あるときはカラスになって情報収集をし、あるときはオオカミになって助けてくれた。 単にマルフィセントの依頼に従うだけのパートナーは協力を拒むこともあったが、マルフィセントは何とかパートナーの機嫌を取って頼むしかなかった。

 しばらくして、ステファン王にオーロラ姫が誕生し、「チャイナ」は国中でお祝いをした。
 「ジャパン」で招待を受けたのは、「チャイナ」の侵略に対しても非戦を貫いた似非平和主義者たちのみだった。 招待を受けなかったマレフィセントは単身祝いの席に出向き、オーロラ姫が16歳の誕生日に永遠の眠りにつくという呪いを掛ける。 そして、その呪いを解くカギは「真実の愛」であるとし、「チャイナ」の真実の愛にかすかな期待を掛けた。 

 ステファン王は似非平和主義者の3人に対して、オーロラ姫の子守と守護を依頼した。 似非平和主義者の3人はステファン王の命令に素直に従い、「ジャパン」を捨てオーロラ姫の子守と守護をすることにした。 しかし、似非平和主義者の3人は子守や守護にはまったく関心を示さず放任主義で、育児をしようとしなかった。 結局、見るに見かねた気の優しいマレフィセントが子守と守護をする羽目になってしまった。

 一方、オーロラ姫を「ジャパン」人に任せっきりにしたステファン王は16歳の誕生日をX-Dayと定め、マレフィセントたちとの戦いのために軍備増強に励んでいた。

 16歳直前になった頃、オーロラ姫は、似非平和主義者の3人から、自分が姫であることと、邪悪なマレフィセントのせいでここに隔離されていることを伝えられる。 信じられないオーロラ姫はそのことを確認するためにステファン王の城に行き、結局永遠の眠りに就くことになる。 マルフィセントもオーロラ姫を助けるために城にいき、自らの真実の愛によって眠りについた姫の呪いを解いた。

 ステファン王は、城に来た武器を持たないマルフィセントを捕獲し、パートナーも最終兵器ドラゴンとなって戦うが敵の急襲と強力な武器に対応できず力尽きてしまう。 しかし、オーロラ姫がマルフィセントの武器の封印を解除したことによって形勢が逆転し、マルフィセントたちは無事「ジャパン」に帰還することができた。

 他国への侵略意思のまったくない「ジャパン」は、それからオーロラ姫や「チャイナ」と以前のように仲良く暮らしましたとさ。 めでたし。 めでたし。

 世界で知られている『眠れる森の美女』は、おそらく「チャイナ」が自国の正当化のために世界に広めた嘘のひとつに違いない。

 この物語の素晴らしさは、「真実の愛」の意味と重要性を結論として主張していることであり、そして物語のなかで一貫しているのは、真実の愛を貫くためには優しさだけでなく、強さも必要だと主張していることである。
 実に日本人にとって考えさせられる物語であった。


―2014.8.3―